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GPZ400R 中古エンジンを買った! 開けてみよ!!  ~その2~

さあ、買った中古エンジンも無事に届きましたのでまずは眺めてみましょうか。

エンジン

掃除されていて中々きれいな個体です。第一印象は・・・「やっぱ結構大きいな」でしょうか。それもそのはず、ご存じの通りこのエンジンは「GPZ600R」と基本を共用しているので体格は600Rそのものなのです。そして”腰下”の基本設計はさらにその以前の空冷系のものを引き継いだ「4軸構成」で、やはり新しい年代のものより大柄な訳です。これは満を持して登場したカワサキ初の水冷16バルブの400ccだったのですが、GPZ900R”ニンジャ”のような完全オールブランニューのエンジンではなかったのですね。(そうならきっと”サイドカムチェーン”になってたでしょう。)

そしてこのエンジン、かなり「重い」です。秤がないので何kgかは分からないのですが、私には一人で持ち上げられない位、と言ったらイメージが伝わるでしょうか。400のエンジンは大抵一人で持てると思っているので、ライバル機に比べてかなり重かったろうと思います。確かにこのバイク、けっこう重量がありますもんね。”アルミフレーム”等、車体は軽く出来てる割には。

 

さて話は変わってGPZ400RにはZX400-D1~D4という各年式が有るわけですが、エンジン単体の外観でこれをどう見分けるか? というのをやってみたいと思います。ところで「エンジン番号」からこれは分かるものなのでしょうか? 私はその方面には明るくないのでやり方が分からないです。外観の特徴で見てみましょう。

エンジンカバーに付くエンブレムが「GPz Kawasaki」から「Kawasaki」に変わるのはD2からのようです。

パルシングコイルカバー

 

シリンダーヘッドへのオイルパイプが、写真のようなゴムホースの直列配管に変わったのはD3からのようです。D1、D2は鉄パイプのY字形配管です。

オイルパイプ

 

これくらいですかねえ。となると、D3とD4は外観では区別がつかない、という事になります。各年式の中でもD4だけは中身が大きく違い、互換性も要注意だという事は以前にもちょっと書きました。これを見分けるには・・・

エンジン右側のポイントカバー(ポイント点火じゃないっス。正確には”パルシングコイルカバー”)を開けて中を見れば違いがあります。

ピックアップコイル

ピックアップコイルが2つ、ローターの突起(トリガー)が1つのこのタイプ、”2コイル/1トリガー”型はD3以前のエンジンです。D4は”1コイル/2トリガー”(よおーく見れば3トリガー)に変わります。コイル1個で1番4番か2番3番かどっちの点火タイミングなのかを判別する、頭のいい電気に変わったのですね。

これらを総合すると、この写真のエンジンは私の愛車と同じ、D3型(’87~’88)、となります。