今回は細かい話題ですみません。GPZ400Rのエアクリーナーエレメントは兄弟車の600Rはもちろん、ゼファー400や750等とも形としては共通の物なのですが、これには紙のヒダヒダの乾式タイプと、ウレタンフォームにオイルを染み込ませる湿式タイプの2種類がカワサキ純正部品として存在しているのを皆さんご存じでしたでしょうか。私は知りませんでした。というのも、私のGPZは中古で買った時から乾式タイプが入っていて、これを新品に交換しようとして純正部品を取り寄せたら思ってたんと違うのが来てびっくりだった、と、つまりそういう話です。
400Rのパーツリストに載っているのは全年式を通して部品番号11013-1157の1種類のみで、これを注文すると湿式タイプが来ます。一方600Rのパーツリストには11013-1013という部番が載っていて、こちらが乾式タイプです。パーツリストの絵は同じに描かれていて見分けがつきません。試しに-1013の方をカワサキのサイトの部品検索フォームに入力すると、代表機種としてなんとZX400-D4、つまり’89 GPZ400Rが挙げられる、というのも謎を深めます。そして改めて400Rのサービスマニュアルを確認すると乾式と湿式の両方の取り扱い方法が記載されているのです。カワサキ的には400Rは湿式!という訳でもなく、「どっちでも好きな方を使ったらええねん」というスタンスのようです。
湿式タイプを付けて乗ってみると、こちら方が吸気音が静かな感じです。そしてふけ上がりがもっさりしていて、吸気抵抗は乾式のほうが低い気がします。あくまで個人の感想ですのでホントにそうかは分かりませんが。湿式は洗油で洗って繰り返し使えるので経済的、というメリットがあります。乾式はエアで内側から吹いて掃除するのですが、私はこの作業で「きれいになった」という実感を得られたことがありません。やはりこちらは基本的に使い捨てでしょう。
この乾式タイプ、パーツリストに載せてもなく、騒音のでかさと引き換えにパワーが出る、ということはいわゆるアレ、”裏メニュー”というやつなのでしょうか?