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GPZ400R キースター燃調キットを試す! ~その3~

キースター燃調キットを組み込み、調子が良くなったGPZ400Rをご機嫌で乗り回している私ですが、せっかくセッティングパーツがあるのでそれを使ってそろそろ遊んでみようか、と考えました。

というのも少し直したい部分もあったからですが、これはバイク1台1台の個体差が絶対ありますし、マフラーなどの仕様が変わればキャブセッティングはかなり変わってくるものです。キャブに関しては具体的なセッティングデータを公表することに意味があるのか、という疑問は依然私の中にあります。以下の話はあくまでも「私のバイクではこうだった」という内容なのでご了承ください。

直したいのは、「2000回転付近がちょっと濃い」という症状です。うちの本拠地は海抜6mほどの低地で、そこではあまり問題が無いのですが、箱根の山の上など高地に行くとこの症状が出ます。2000回転と言えばスポーティーに乗っている時には使わない低回転で無視しても良さそうですが、停車した状態から動き出す時とか、休憩で止めたエンジンをまたブルンとかける時とか公道では結構使用頻度が高いです。高地だとここでエンジンがストールぎみになるのです。

2000回転は私がかつてパイロットジェット(PJ。ここではキースター用語のパイロットジェットと表記します。)のセッティング領域だと思い込んだ部分ですが、実際には丁度この位からメインノズルからドバドバとガソリンの吐出が始まっています(実機を目で見て確認しました)。ジェットニードル(JN)のストレート径が支配的なセッティング領域となります。実際PJを絞ってみたけれど効果はありませんでした。

ここで前説としてキースター燃調キットのセッティングパーツについておさらいしましょう。各車種ノーマル標準のジェット番数を”S”(スタンダード)として設定し、それより1ランク薄くなるのを”L”(リーン)、濃くなるのを”R”(リッチ)と設定してあります。薄い方から順番にLL→L→S→R→RR→RRRとなり、メインジェット(MJ)はこの6種がセットに入っています。JNはL、S、R、RRの4種、PJはL、S、RRの3種のセットです。JNはノーマル同様に頭にツバが付いたタイプで段数変更ができるクリップ式ではありません。このタイプは市販のM3ねじ用のワッシャーをツバの下に入れる事でクリップ式のクリップ位置を下げるのと同様なセッティング変更が出来ます。ワッシャー厚1mmでクリップ1段と同等でしょう。

JNワッシャー
こんな感じにワッシャーを入れます。

私はこれまで全て”S”を組んでいましたが、前述のとおりPJは”L”の#34、パイロットスクリュー(PS)2 1/2回転戻しに変更した他、JNに0.5mm厚のワッシャーを1枚入れていました。

問題の症状を解決するためには、ストレート径が太いJN、つまり”L”のJNに替える、という事になるでしょう。このJNを使って全体をうまくまとめられれば成功です。

いざチャレンジしてみましょう! 以下次回です。

 

作業開始前のセッティング

PJ PS JN MJ 感想
“L”(#34) 2 1/2回転戻し “S”ワッシャー1枚(t=0.5mm) “S”(#102 / #105) 高地で2000回転付近ボコつく。