いよいよ改修なったショックを再びつけて走ってみましょう! なぜかリヤブレーキ改造にまで手を付けてしまったのでまたまたえらく時間(とカネ)を食ってしまいました。
この際ばねレートは標準の75N/mmから80N/mmに1ランク上げています。改修に出した時に新規で購入しました。これだけストロークを伸ばせば75N/mmでも底づかない、というのは分かってはいたのですが、もしYSSがあえてショートストロークにして姿勢変化を抑えたのだとしたら、常時そこまで深くストロークさせると何らかの操安性上のネガがあるのではないか? という考えからです。まあ、走って良くないのなら75N/mmに戻せばいいのです。あるいはさらに85N/mm!となるかもしれません。「セッティングパーツ」としてレート違いのスプリングを保有する・・・これもレーシー&マニアックと言うもんです!
セッティングの狙いは当初の計画に戻って「乗車1G車高355mm、乗車1G沈下量40mm」です。ということは伸び切り時の車高は355+40=395mmになっていればいいのですが、ショック長はこれ以上縮められない仕様になったのでもし395mmより長かった場合は“40mm”より“355mm”の方を優先してイニシャルで調整することになります。まあ実際測っても395mmだったのでOKですが。(同じように組めばそうなるはずです。“0G締め”か“1G締め”かで車高は何mmも変わってしまいます。自分の中で組み方を統一しておかなくてはなりません。)イニシャル10.5mmで大体狙い通りになりました。
「乗車1G沈下量40mm」はすでにホイールトラベル短かった時にも体験済みで、これはとても良いと思います。ソフトだと感じる人もいるかと思いますが、これは元々GPZ400Rが持っている“味”で、このバイクの大きな美点だと思っています(悪路に強い)。残ストロークはダンパーロッドの所でバンプラバーまで12mm位あり、十分です。やっとこの部分に神経質にならずにセッティングできる“基盤”が整った感が有ります・・・。80N/mmは残ストロークから見ても私は丁度いい位かと思いました。車高は・・・実はそうこうしているうちにリヤタイヤは4mmほどすり減っていたので、こうなるともうホンの気持ち高くてもいい感じです。イニシャルの微調整で対応すればいいでしょう。(+1mm掛けました)
しかし改めて乗ってみるとYSSショック、いい! いいですよ! これ。 とても気に入りました。 何とも言えない“フラットライド感”、これが高級社外ショックの実力とやらでしょうか? 減衰力をデフォルトから大分抜いているのですが(伸側アジャスター最強から24ノッチ戻し)、このスプリングに対しても過不足なく、丁度良い、と感じました。
・・・しかし改修にまで手を付けてみて、私はYSSの標準設定がショートストロークなのは姿勢変化云々以前に、実はそもそもノーマルのショック長305mmを守る以上機構上それ以上のストロークにしづらかったのだろう、ということが分かってきました。ストロークを稼ぐ為、寸法を食う“車高調”をオミットした機種もあるので、きっとそうだろうと思います。それでも車高調をオミットしなかったのは、あるいはリザーバータンクとキャリパーが当たってしまうので・・・という事情も考えてかもしれません(仕方ないからストローク詰めよう→だったら車高調は付けられるよね、という順。)確かに広く一般に売る商品ではそういう問題がないことも大事です。また私が作ってもらった仕様は車高調最短でもノーマルより長いわけですから、やはりこれを「GPZ600R用」としては売りにくいでしょう。
私としては「車高調オミット」をしないで製品化してくれたおかげでこうしたモディファイができた訳で、かえってありがたかった、と思っています。
※今回のまとめ※
理想的な“プラットフォーム”は構築できたと思います! あとは実走でグツグツ煮詰めます!!