「また、つまらぬ物を買ってしまった・・・。」
それがヤフオクでたまたま見つけたこれ、GPZ1000RX純正フロントホイールです。サイズは2.50-16で、GPZ400Rノーマルの2.15-16に対してワイドリムとなります。
このホイールをGPZ400Rに付けて120幅の太いタイヤに、ではなくて、タイヤはあくまで400Rノーマルサイズの100/90-16を使い、ワイドリムに組み合わせようというのが私のたくらみです。なぜそんなことを考えたのかというと、タイヤカタログによると100/90-16の標準リム幅は「2.50」とされているからです。つまり1000RX用のリムがワイド、というよりはタイヤ的にはむしろこちらが標準で、400R用のリムがナロー、という事になります。標準リム幅にしてみてどんくらい良くなるか試してみよう、という訳です。
これは見るからにポン付け出来そうなホイールです。しかしもちろん流用できるかどうかは寸法を測ってみないと分かりません。で、測ってみるとナイスなことにハブ周りの寸法諸元はこれ一緒でした! φ15(!)のアクスルシャフト径も同じです。細かく言えばディスク取付面の左右幅が400R用の方が0.1mmほど大きく見えますが、これは「製品個体差」と考えて良いでしょうか。ホイールという部品は実は寸法精度にものすごくヤカマシイ物でもないようで、うちも仕事で何本もホイールを測ってきましたが割とおおらかな感じの物が多いです。そもそもGPZ400Rはディスクガスケットという「紙」を挟んでディスクを組むので、組み上がったディスクの総幅はどっちみち少々アバウトになります。ここは「気にしない」としましょう。
ハッキリ言ってこの1000RXフロントホイールは400Rにボルトオンです!! ただし、400Rの極初期ロットに例のディスクガスケットを装備しない車両があるようで、こちらはホイールが違うので要注意です。この場合も多分1000RXのホイールにディスクガスケットを入れて組めば大丈夫なんじゃないかと思いますが・・・。
この2本、全くの同デザインでそっくりですが、よく見ると鋳物の型からして違う別物です。1000は剛性アップを図った仕様なのか、それとも単に製造メーカーの違いなのか・・・重量は・・・すいません、うちの5kgの秤は振り切ってしまって測れませんでした。後日改めて測ってみます。ただ、はっきりと1000RX用の方が重いです。
と、ホイール談義でしゃべりたいことはまだまだあるのですがこれくらいにしてワイドリムに乗ってみましょう。タイヤはいつものアローマックスGT601、内圧F 2.05kg/㎠、R 2.25kg/㎠です。
転舵のレスポンスが鈍い様ですが、特に倒し込みが重くなった感じはないと思います。むしろこちらの方がより素直な特性に感じます。ナローの方がクイックっちゃあクイックですがちょっと使いこなすのが難しいような感じでしょうか。私はリヤをドンと上げたセッティングで乗っていますが、このセッティングにした時のネガは極低速コーナー、例えば交差点の左折やUターンなどでやや神経質になる、というのがあります。しかるべきタイミングでしかるべき操作を加えて、舵を入れてやるように意識していないとうまく曲がれない、と言ったらよいでしょうか。ワイドだとそれがより素直になると感じました。
峠道でコーナリングしてみると、確かにフロントのしっかり感は出ていていいです。しかし思っていたような大きな差ではなく、微妙な差かもしれません。あと、素人臭いことを言ってしまえばワイドの方が良い面は「タイヤが端の方まで接地して、ウレシイ。」というのもあります。(←アホです)
しかし何と言うのか全体的に動きの”キレのよさ”が損なわれ、鈍重になるのは気になります。ばね下のドタバタも強く出ます。これらはホイールの目方が増えたことによる悪影響だと思われます。ホイールの回転慣性が増えたせいでしょう、ブレーキの効きが甘くなった感じもします。
タイヤ形状的にはやはりワイドの方が好ましいけど、いかんせん重さが・・・というのが結論でしょうか。もし、2.50のリム幅で400R用並の重量のホイールがあったらこれはすごくいいでしょうね。夢のフロントホイールです。その夢のホイールらしき物を後日私は発見してフケ上がるのです。そのお話は次回に。