• 静岡県沼津市のバイク特注カスタムパーツ製作工場。GPZ400Rパーツ販売中。

GPZ400R ハンドル周りカスタム

弊社製セパハンキットを使って、ハンドル幅を詰めるカスタム例をご紹介します。

ノーマルマスターシリンダー、クラッチレバーホルダーが“内側寄せ”に装着出来ないのでこれらを交換するのですが、まずクラッチレバーを当てずっぽうでヤフオクで落としたスズキSV400S用にしてみます。簡素でレーシーな外観は私好みな部品です。レバー軸~タイコ間の距離はGPZの約36mmに対してSV用は約32mmと短いです。レバー比が大きい訳ですが、つけてみるとクラッチが切りきれない、という事もなく使えます。クラッチは軽くなります。レバーを放した時にはわずかでもいいのでワイヤーに遊びがある様に調整してください。どんなワイヤークラッチ車でも同じですが、ノーマルとは違うレバー比の部品なので注意しましょう。

左ハンドル
左はこうなりました。スイッチボックスもノーマルではありませんが、この件はまた別の頁で。

“内側寄せ”はOKですが、やはりこの製品もレバースイッチ端子がジャマです。下向きに端子が出ているのですが、これがスターター(チョーク)ケーブルに干渉するのです。端子を曲げたりして何とか付きますが、あまりレバーを下向きには出来ません。ちなみに他社のクラッチレバースイッチ端子が2極なのに対し、カワサキは3極カプラーですが、ハーネス側カプラーの外側2極をレバースイッチ側2極に結線すれば使えます。ただし、ニュートラル時にもクラッチを切らないとセルは回らないようになります。

ところでこのレバー、ピボットのナットをキュっと締めるとレバーが動かなくなってしまいます。テキトーに緩く締めて使え、という仕様なのですが、本当にこれでいいのでしょうか? セルフロックナットだからユル締めでも大丈夫、という考えは間違っていると私には思えてなりません。私はセルフロックナットを捨てて、ダブルナットに替えました。

ブレーキマスターシリンダーはデイトナニッシンφ19セミラジアルポンプを付けました。ラジアルポンプが残念ながらメーターに当たってしまうのでこれにしたのですが、このマスターは“4ポッドキャリパー×2”用の製品です。ノーマルキャリパーは1ポッド×2なのでちょっと大き過ぎます。私は4ポッドキャリパーに換装する予定なのでこれを買ったのですが、ハンドル周りをひとまず完成させたいので先行してマスターを付けてしまったのです。このマスターとノーマルキャリパーの組み合わせはブレーキの効きが悪くなるので全くお勧めできません!! 昔はマスターを大きくするとブレーキが効くようになると勘違いしている人が多かったですが、これは逆です。ついでにアンチダイブの効きも悪くなるのですが、これはキャリパーブラケットキットの商品説明の時に詳しく取り上げます。

右ハンドル
右はこうなってます。

ところでこのマスターもレバースイッチ端子が内側向きでうまくありません。まあノーマルよりはだいぶ内側寄せに出来るのですが、端子もさることながらスイッチ本体が邪魔で、レバーを下向きに出来ないのです。ここに至って私はブレーキ側のスイッチを油圧式に変える事を決断いたしました・・・。これですべて解決します。

何はともあれ、この様なパーツ変更でバーエンドを片側15mmカットできました。18mm!と満額回答できませんでしたが、無視できる差だと思います。しかしまあ、チョイスしたパーツがどれも両手放しでお勧めできないものばかりで何とも締まらないレポートとなってしまいました。かくもGPZ400Rのハンドル周りはタイトなつくりになっております。常に“レバースイッチ”が鬼門となっている感じです。クラッチ側はまた良さげな物が見つかったら試してみたいと思います。